皆さま、「グリーフケア」についてご存知でしょうか?
グリーフは、「深い悲しみ」を意味します。日本でも、人間に対するグリーフケアは少しずつ浸透してきているものの、
まだまだペットのグリーフケアは行き届いていないと感じます。
アメリカでは早くから、大好きなペットを失った飼い主の心を癒すグリーフケアを行ってきているようです。
幼い頃、大事な家族の一員であるペットを過去に亡くし、その深い悲しみからなかなか立ち直ることができませんでした。
家族も友達ももちろん慰めてくれましたが、「元気出そうね。天国から見守ってくれるよ!」と励ましてはくれたものの、
この深い悲しみから立ち直るのに時間がかかることを理解してくれることはありませんでした。
深い悲しみをいつまでも感じることは、弱いことなのか? そうだよね、早く前に進まなきゃ…。そんな風に考えるようになっていました。
でもこのペットのグリーフケアを知り、「強く愛すればこそ、失った時に深い悲しみを体験する」というフレーズを見つけた時、
あの時私が深い悲しみに溺れていたことを初めて肯定できたのです。
獣医師、阿部美奈子先生は、マレーシアに拠点を移し、グリーフケアを日本に広めようと頑張ってみえる方です。
より良い動物医療にするために必要なことは、
3C; CURE(動物の治療),CARE(飼い主様の心の配慮),COMMUNICATION(正しいコミュニケーション)だと言っています。
ペットのいる家庭は、日本でも年々増加しています。特に、猫をペットにする家庭が、犬をペットにする家庭の数を越えたとか…!
阿部先生のような獣医師の方たちが、日本で多く活躍されることを心から願っています。
飼い主とペットのお別れ…。どうしても向き合わなければならない時が来ます。
その時、「良い看取り」ができたと心から思うことができれば、次のペットと動物愛護団体で巡り逢うこと、
そしてそのタイミングを自然に受け入れて家族に迎え入れることができると信じています。
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